ジョンソン先生のご逝去に寄せて 萩 纓子

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ジョンソン先生のご逝去に寄せて

 
㈱LMJジャパン アソシエイト主席講師 萩 纓子

 

L. M. Johnson氏のご逝去を悼み、奥様をはじめご遺族の皆様に心からお悔やみ申し上げます。

南澤ディレクターからの報告を受けた瞬間の、あ、とうとう、という震えるような、大切なものを失ったという深い悲しさと、時間を経た今、これからもしっかりジョンソン・メソッドを伝承していかなかれば、という思いが交錯しております。

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ISOが出現してから既に20年以上が経過し、日本国内でも大変多くの監査員が活躍しておりますが、この中に、MR. Johnsonの名を知っている監査員がどれだけいるのか?ましてどれだけの監査員が実際にジョンソン・メソッドを意識した監査を行なっているのか?を考えると、直接指導を受けた自分が「伝道師」の役割をしっかり果たさねばと、改めて思います。

以前LMJのマガジンに「ジョンソン・メソッドの伝道師」と題して小文を書かせて頂きましたが、その考えは変わりません。最近のISO指導者の中には、Mr. Johnsonは過去の人と考える人もいないとも限りませんが、彼が世界で初めて行なった「品質システム監査」の目的と意義は決して古びることはありません。
不幸なことにISOが認証目的の監査に堕したことにより、品質・環境マネジメントシステムそのものが形骸化し、内部監査も目的を失ってしまいました。また「儲かるISO」などということがもっともらしく喧伝されたりしている昨今、声を大にして「原点に戻れ!」と言いたいと思います。

「監査は不適合の摘出ではない」ことを強調され、不適合が生じた「原因」に焦点を当てた是正勧告(原因の除去のための処置勧告)こそが我々の監査の目的であり、同時に被監査者に改善の機会を与えることである、というMr. Johnsonの愛情溢れた監査ポリシーを、企業の皆さんにいかに伝えていくか。Mr. Johnsonを失って改めて真摯な気持ちで向かい直したいと考えております。

また一方で、自分の監査振り、講義振りを振り返ってみるに、Mr. Johnsonが大変丁寧に講義され、大切にしておられた「監査員の資質」の一つ一つが鋭く突き刺さってくることも多々あります。自分がnice Personになっていやしないか?know it allな監査をしていないか?押し付けの講義ではなかったか?等々。LMJの一期生としてMr. Johnsonに出会え、更にアソシエイトとして温かいご指導を頂いたことに深く感謝し、Mr. Johnsonの慈愛に満ちた講義を反芻しながら、心からご冥福をお祈り申し上げます。

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