LMJメールマガジン Vol.79

■ 特 集 ━━━━━━━━━━━━━━・・・・・‥‥‥………
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 〇● ISO9001:2015年版 『パフォーマンス重視の内部監査』
 ●〇        LMJジャパン 主任講師 青木明彦
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私は、ISO9001:2015年版の改訂が、既存のQMSを改善する“絶好の機会”だと思っています。

その為には、経営トップが製品の品質保証を通じて顧客満足を向上させて“事業活動の向上”を目指した目的を新たなQMS戦略として採用し、QMS改善の必要性を“経営判断”して貰うことが必要となります。

これからその具体的な取り組みについて連載にて紹介させて頂きますので参考にして頂けたら幸いです。
(一部アイソス掲載記事2017年7月号に掲載)

第1部:ISO9001:1987年版との出会い (今、振り返ると・・・)
https://cdsk.jp/lmj/rw/1500010472.htm

第2部:過去のISO内部監査 (第三者審査を真似して・・・)
https://cdsk.jp/lmj/rw/1500010471.htm

 

■ 連 載 ━━━━━━━━━━━━━━・・・・・‥‥‥………
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 □□ マネジメントシステム的ウォッチング
 □□        大藤好樹(LMJフォーラム主幹)
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【第10回】AI将棋ソフトの脅威

将棋界は藤井聡太四段の29連勝で大変盛り上がった。
藤井四段はAI(人工知能)を使った将棋ソフトを研究に取り入れ、このパフォーマンスにつながったとテレビの特集番組等で紹介されている。

将棋界はこのAI将棋ソフトを機会ではなく脅威として捉えていたに違いない。

今年の電王戦ではAI将棋ソフトが佐藤天彦名人に連勝し、AI将棋ソフトがプロ棋士を越えたことが客観的事実として証明され、戦いに終止符が打たれた。

これは将棋界にとって大きな衝撃であり脅威である。
棋戦は人間同士で一番を決めるのだがら今までと何ら変わりはないのだが、誰もが最高峰の戦いと思っていたものが権威を喪失したかのような気分であったろう。

しかし、藤井四段の連勝が話題になると、AI将棋ソフトによる分析・評価が行われ、その形勢判断が客観的指標として用いられるようになった。勿論、専門家の間では以前から行われていたのであろうが、今回の件で一般大衆にも認知されることとなり、AI将棋ソフトは対局者でなく、監視及び測定のための資源となったのである。

即ち、対局者ではなく解説者の脅威である。科学技術の進歩は人間の予想を遥かに超えた変化をもたらすものであることを実感し、感慨深い。

AIとは別にもう一つ興味深かったのは、藤井四段の30連勝を阻止した佐々木勇気五段(7月11日に六段に昇段)のリスクへの対応である。彼は何度も藤井四段の対局室に足を運び、熱狂する多くの報道陣に囲まれた場の雰囲気に慣れる訓練をした。

藤井四段の棋譜の研究なら誰でも考えつくし実行すると思うが、負ける原因を異様な場の雰囲気と特定して予防処置(リスクへの対応)を実行した行動力には感銘を受けた。

私事で恐縮だが、筆者は恐れ多くもアマ四段の免状を持っている。
これは昔、将棋雑誌の段位認定問題に応募して取得したもので、棋力には全く見合っていない自信がある。この制度は今も続いているが、AI将棋ソフトの普及で簡単に段位が取得できるという新たな問題が生じる。

高段者に教えてもらっても同じだがパソコンなら遠慮がいらない。
しかしアマの免状は日本将棋連盟の大きな収入源であり、連盟は大歓迎に違いない。

その結果、筆者のように棋力に見合わない段位を取得し、他人と将棋を指せなくなってしまう人が増えそうな予感がする。